鎌倉は武家の古都。徳川ともゆかりが深く、ここ英勝寺は水戸の姫君が代々
住職をつとめてきた鎌倉唯一の尼寺です
葵の紋があちこちに見られる御門も、
いまは萌える若葉に彩られています。
新緑といっても、濃いも薄いもほんとうにさまざま。
ひと色ではないグリーンが多彩に輝く五月のはじめ。
境内はつつじが花盛りで、その香りに誘われて虫たちもいそがしそうでした。
この時季、姫御殿跡のそばで咲き誇るのが優雅な白藤です
「藤」といえば高貴な紫の房を思い浮かべるけれど・・・
真っ白な藤はもう少しやさしく、初々しい華やぎを放ちます。
小さいころ、レースをほどこした白いワンピースを着せてもらうと
子ども心にものすごい高揚感を味わったもの!
白藤のすがたは、そんな楚々とした幸福感を乙女心に運んでくれるのです
すこし離れた場所から望むと・・・・・
緑の山あいに浮かんでいる雲のようでなんだか神秘的
姫御殿跡は竹林になっています。
英勝寺の竹林は立派です。冷たい空気がひんやりと心地よい。
筍がぐんぐんのびていましたよ。ものすごい生命力で!
一年中季節の花に彩られるこの尼寺は、
三代将軍家光公寄進の阿弥陀様も女性的な優美なお姿で、
鳳凰や天女の舞いが描かれたお御堂など
上品さが随所にみられてステキです