そごう美術館の蕗谷虹児展へ行ってまいりました。
大正時代に花開いた少女文化
以前NHKの“美の壺”で少女雑誌を扱ったときに観て、
当時の女学生たちに共感し
この時代の絵をもっと観てみたい!と思っていたのです。
蕗谷虹児は、『少女画報』から挿絵画家としてデビューし、
吉屋信子の小説の挿絵をきっかけに人気作家となった人です。
吉屋信子って、おばあちゃま世代が熱狂した作家さんですね。
私は読んだことがないのですが
「夢見がちな乙女の世界」という勝手なイメージがあります!
読んだらきっとはまりそう・・・
そうしたロマンティックな乙女の絵がいっぱい展示されていました。
色鮮やかで、丁寧に描かれている彼の作品は
今見ても充分カワイイものばかりです
「きんらんどんすの帯しめながら、
花嫁御寮はなぜ泣くのだろ・・・♪」
あの物哀しいメロディーの唱歌は蕗谷虹児の詩なのだそうです。
ほかにもたくさんの詩を手がけた彼ですが、それをみると
12歳のときに亡くなった母親にまるで恋していたかのようでした。
「生涯老いることのない、美しいままのお母さまが
いつかきっと自分を迎えにきてくれるだろう・・・」と。
ヒロインたちの優雅な美しさは、この画家が
早くに母をなくしたことと無縁ではないかもしれませんね。
それにしても、美しいもの、可愛らしいものというのは
時代をこえて乙女心に訴えかけてくるものなんですね。
オススメです